アニメ「どろろ」第1話
新アニメで一番楽しみにしていた「どろろ」、ついに始まりました!
どろろの原作は読んだことあるのですが、かなり昔なので印象的なシーン以外はけっこう忘れてしまっていて……。たぶん実家にあるはずなので帰ったら引っ張り出さなくては。
では、どろろ第1話の感想を書いていきます。ネタバレ有り有りなのでご注意を!
まず冒頭から背景がおどろおどろしくて最高。醍醐景光が地獄堂へ向かうシーンとか、墨で描かれたようなタッチの木々で、今にも妖が出てきそう!鳴り響くカミナリも不気味!
セリフやキャラの行動の端々に、描かれる時代の厳しさが現れていて、斬り殺された坊さんが死の間際に「祈りも日々虚しくなっていく」「仏の道に疑念を抱いてしまう前に死ねてよかった」と遺したり、醍醐から赤子を渡された産婆がそのまま川へと向かい、悲しげに「こんなことは慣れっこのはずなのに」と言う描写だったり。赤子の百鬼丸の生きたい、という意思を察して小舟に乗せたその産婆もあっけなく魔物に食われてしまう……。常に死の匂いが漂う、寒々しい空気がばしばし伝わってくる。
そして生まれたばかりの我が子が取引の贄にされたと知り、悲しむどころがこれで私の願いは成就する!と笑う醍醐はまさに道を外れた者の姿だった。縫の方は赤子がどんな姿でも愛し育てると言っているのに……。
一方で、魔物を居合で斬り伏せる琵琶丸さん超かっこいい!!今後の百鬼丸との関係をにおわせるのもグー。早く成長した百鬼丸と出会って欲しいなぁ!
オープニング、女王蜂さんは聞いたことなかったけどこれまたかっこいい。手塚絵っぽくデフォルメされた絵がとても良い。百鬼丸かっこいいどろろかわいい。あとみおちゃんがしっかり出てきて嬉しいのと原作思い出してあぁぁとなったり。本編ではどう描かれるんだろ……。
「産声すら挙げられぬ命のかたまり」がひっそりと小舟に乗せられてから16年後。どろろと百鬼丸がついに出会う。
露天販売のどろろが本当に可愛らしい〜!!女の子強めかな?と思ったけれど原作の生意気っぷりと強かさが見事に表現がされている!河原での犬とのやりとりや追ってきた盗賊に反撃するシーンも、どろろの内面の強さや無鉄砲さが表れてると思います!
あと林の奥からゆらりと百鬼丸が現れるシーン、歩き方の表現がすごいんだよ!!普通の村人と歩き方や足音が違うの!!作り物の足で歩いてるのがちゃんと分かる!目線も虚ろで不気味な雰囲気を纏った百鬼丸だけど、滑落しかけた子供を無言で助けたり内面の優しさの描写がたまらないです。
泥鬼との戦いもめちゃくちゃかっこいい!百鬼丸が腕の刀を抜いた瞬間、ふっとBGMが途切れる演出がずるい。投げ出されたどろろを背中で受け止めるのも、普通ならとっさに腕で受け止めるところを百鬼丸ならこうするだろうと考えての表現だと思うとただただ平伏。ははぁー。
手をつく代わりに刀を突き立てながら橋脚を駆け上がり、泥鬼をかわしながら橋桁を駆ける百鬼丸のなんとかっこいいことか……。制作スタッフ変態がすぎるでしょう(褒めてる)。あとでスローで見返します。
でも泥鬼さんあっさりやられた感あるのはちょっと残念。地獄堂でほかの鬼神たちに「ククク……彼奴など我等12の鬼神の中でも最弱……!」とか言われちゃいそう。
戦いの後の2人のやりとりも良いですね。好奇心でいろいろ聞きまくるどろろと終始無言の百鬼丸。どろろを見下ろしながら「なんだこの小僧は」とか内心思ってそう。
無口無表情キャラと表情がくるくる変わるキャラの組み合わせは最高だって宇宙の法則で決まってる(真顔)
とはいえ、顔の皮膚を取り戻してのっぺりお面は卒業なので次回からは百鬼丸のいろんな表情が見られると期待してます!確かめるようにゆっくり瞬きをするシーン、彼にとっては瞬きすらはじめての経験なんだなとハッとした。目を取り戻したとき、声を取り戻したときにこの百鬼丸はどんな反応をするのか楽しみ。
あぁ、書きながらまた見たくなってきた……。30分が驚くほどあっという間だよこのアニメ。久々に来週が待ちきれない作品。2人の旅とその果てに何があるのか、じっくり追いかけようと思います。